西京・洛北附中対策の≪PISA型≫って何ですか・・・?

2019年5月25日

世界で実施されているPISA調査

国際機関であるOECD(経済協力開発機構)が進めている、国際的な「生徒の学習到達度調査」のことがPISA調査(Programme for International Student Assessment)と呼ばれています。生徒の学習到達度を、国際的に共通する枠組みでモニターすることを目的とし、1997年から着手されて2000年以降3年に一回のペースで実施されています。近年ではOECD加盟国、非加盟国合わせて70カ国以上が参加して実施されており、全世界の15歳の生徒を対象として調査されています。読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの三分野において調査が行われます。日本では、国立教育政策研究所が調査の実施・分析を担当しています。

最近、よく「リテラシー」という言葉を耳にしますが・・・?

「リテラシー」という言葉の説明の前に、まずPISA調査における三分野 ≪読解力・数学的リテラシー・科学的リテラシー≫ それぞれの言葉の定義を文部科学省のホームページで見てみましょう。以下の様に記されています。

読解力:「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力」

数学的リテラシー:「数学が世界で果たす役割を見つけ、理解し、現在及び将来の個人の生活、職業生活、友人や家族や親族との社会生活、建設的で関心を持った思慮深い市民としての生活において確実な数学的根拠にもとづき判断を行い、数学に携わる能力」

科学的リテラシー:「自然界及び人間の活動によって起こる自然界の変化について理解し、意思決定するために、科学的知識を使用し、課題を明確にし、証拠に基づく結論を導き出す能力」

つまり、「リテラシー」という言葉をまとめると「知識や技能を使って課題を解決することのできる能力」となりそうですね。
この「リテラシー」を育てていくことが、これからの学習においては1つのキーワードになりそうです。

洛南学舎の≪PISA型≫授業って?

西京・洛北付属中学校の適性検査は、知識偏重型の入試対策だけでは不十分だと言えます。
知っている・知らない、だけを問うてくる問題ではなく、しっかりとした知識を持った上で自分で考えて判断する必要がある問題が必ず出てきます。つまり、各分野のリテラシーが問われるわけです。
そこで、PISA調査や過去の適性検査などを参考にして、西京・洛北の適性検査に対応すべく2019年春から教材を見直し、考え方を整理したり、文章で解答を作ったりすることを重視した適性検査対策の授業を新たに用意しました。本部教室では、5年生は土曜日に2コマ、6年生は木曜日に2コマ、金曜日に1コマです。 山科教室では金曜日に2コマです。
本部教室時間割はこちら    山科教室時間割はこちら
5年生では、6年生で様々な表現をしていくためのしっかりとした土台作りを一番の目標とし、6年生ではそれを活用していくチカラ、つまり各分野のリテラシーを培っていきます。
考え方を言葉や数式、図で表してみる問題は、記号で答えを選ぶ問題とは正反対のタイプの問題です。いざやってみようとすると、自分の言葉で表現することの難しさに気づくことでしょう。折角ひらめいても、上手に表現したり分かりやすく伝えたりするのは練習が必要です。その練習を授業の中でしっかりとやっていきます。

最後に・・・

このリテラシー教育に関することは、西京・洛北の受験をしない生徒さんにも、関係の無い話ではありません。
センター試験に代わって2020年度(2021年1月)から実施される「大学入学共通テスト」の導入にあたっては、「知識・技能」だけでなく、大学入学段階で求められる「思考力・判断力・表現力」を一層重視するという考えがベースにあります。つまり、これからの時代は各年代においてこういった能力を問われる機会が増えていきます。そもそも、社会に出てからこういった能力が必要だからこそ教育現場にその準備が望まれているのだと言えます。社会というのは、日本だけのことではありません。PISA調査を見ても分かるように、世界的にその傾向が強まっていると言えます。
様々なことを自分でしっかり考え、表現してみる訓練をしてみませんか?

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